ソウちゃんが戻ってくるとツナミは指差ししながら笑っている。

それからあたしから聞いた話を喋る。


「ルウコ、お前変な事教えるなよ」


ツナミをヒョイと抱えて、ツナミが座っていたイスに座った。

ツナミはソウちゃんの膝の上ってより半分はベッドに寝転がっている。


「ねー、父ちゃん。ツナミ、今日ここに泊まる」


「でも、ツナミ。ママはちょっと疲れてるから今日はお父さんと家に帰ろう」


ソウちゃんは言うけど、あたしは一緒にいたい。


「ツナミ、ママと一緒に寝ようか」


笑顔で言ったらツナミは「やったー!」と喜んでいる。


「ルウコ、でも・・・」

ソウちゃんが言いかけるを制してあたしはニッコリ笑った。


「ソウちゃん、わかってるの。時間ないんでしょ?だから少しでもツナミといさせて?」

あたしの言葉にソウちゃんは絶句した。




ねぇ、ソウちゃん。

辛い思いさせてごめんね・・・

もっとずっと一緒にいたいけど、あのちょっとだけ古臭いマンションへ帰る事や、

髪を切ってもらう事も出来ないんだね・・・。



伝えたい事は沢山あるのに、


泣いてしまいたいのに、


あたしは『ツナミ』がいるからそんな事は出来ない。