夜中にアニメを全部見終わるとため息が出る。


隣のソウちゃんは眼鏡で漫画を読んでいる。


ヘッドホンを外して「続き気になるー。切ない所で終わったのよ」と言う。


「あぁ、そこ結構切ないよね」


漫画から視線を外して言った。


「そうなの、たった1人のお母さんが死んじゃうのよ。健気だよ、コイツ」


主要キャラのフィギアを指差してあたしは言った。

DVDに付いてきた主要キャラ達5人のフィギアが棚の上に並んでいる。

リビングに飾るとツナミがイタズラするから、それがすごく嫌らしい。


「さて、薬飲むかなー」


「え?まだ飲んでないの?」ビックリした声。


「だって明日から見れないもん。全部見たら薬飲むって決めてたし。それに明日はお母さんが来るから昼まで寝てても平気だしね」


「呆れた・・・。まぁいいけど。明後日には病院行くからな」


「はいはい、わかってますよ」


PCを閉じてベッドに入る。

ソウちゃんは寝たまま漫画をパラパラとめくっている。

漫画を取り上げると「おい」と言った。


「はい、漫画終了。一緒に寝ようねー」


抱きつくと「ワガママ・・・」と呟いた。


ソウちゃんの胸に顔をうずめてからニッコリ笑って聞いてみた。


「あたし元気なんだけど、する?」


「ルウコ、この間からどうしたの?欲求不満?」


「違うよ、繋がりたいだけ。ほら、脱いで!」Tシャツを脱がせにかかる。