「眠い・・・」
家に着いてソウちゃんが欠伸を連発した。
「ソウちゃん、ありがとう。寝てもいいよ?あたしお風呂入ってから横になる。熱のせいで汗かいて気持ち悪いから」
ソファに荷物を置いたソウちゃんが振り向いた。
「1人にするの怖いな・・・、オレも一緒に入るよ」
「え!?」
結婚して4年以上経つのに2人でお風呂なんて数える程しか入った事がない。
「え?って・・・。だって危ないだろ?変な気持ちじゃないから。それにオレだって風呂入りてーし」
温めにお湯をはって2人で浴槽につかる。
「何かこの温さが益々眠くなるよな・・・」
とまた欠伸。
あたしは恥ずかしくて背中を向けて「そうだね」と答えた。
「ルウコ、風呂入るのいい加減慣れたら?でも、ツナミがいつもいるから2人で風呂なんて久々かもなー」
お湯に揺れるあたしの髪の毛で遊んでいる。
「エッチな事考えてるでしょ!」
「うーん?少しだけねー。でも眠いしルウコは病み上がりだからそんな事しないよ」
「ソウちゃん、さっさと身体と頭洗ってよ!あたし時間掛かるからのぼせちゃうよ?」
浴槽から出ながらソウちゃんが呆れている。
「ウチの奥さんはいつまで経っても奥手なんだから」