気が付けばもう辺りは暗くなっていた。
1時間くらい笹井先生と話していたソウちゃんが戻ってきた。
手にはコンビニの袋を持っている。
「ルウコは飯ナシだってさ。悪いけど腹減ったから食ってもいい?」
「うん。・・・泊まるってソウちゃんジーンズで寝るの?」
「スウェットとかねーもん。別に一日くらい平気だよ」
「でも簡易ベッドだよ?疲れない?」
「平気だって、それより自分の心配してよ。具合悪くなったら言えよ?」
ご飯を平らげると簡易ベッドの用意をしてその上に座りながら漫画を読んでいる。
ソウちゃんの様子を見るとあたしの手紙はまだ読んでなさそうだ。
何であんな事書いてしまったんだろう・・・。
「高柳さん、そろそろ消灯ですよー」
看護士が声をかけてきた。
電気を消されて「寝るの早っ!」と言っている。
ベッドの上にある電気をソウちゃんに向けるとまた続きを読み始めた。
そっと手を伸ばすと「ん?」っって握り返してくれる。
「眠れない?」
「うーん、もう少しかな?」
点滴からの睡眠薬が嫌で結局は飲む睡眠薬を処方された。
「ソウちゃん・・・どこにも行かないでね?」
「へ?行くワケねーじゃん。心配すんなよ」
しばらく手を繋いでいたけど、ウトウトしながらも眠りに落ちた。