「ママ・・・」
お母さんと2人で病室に入ってきたツナミはいつものうるさい感じじゃなくて何かに怯えている気がする。
「ツナミ、ごめんね?ビックリしたよね?でもママ大丈夫だよ」
「ほんとに?」
「うん。もう大丈夫。お母さんもごめんね?」
「まぁいつもの発作だから心配はそんなにしてなかったけど、ツナミが泣いて大変だったのよ」
あたしが笑顔を向けてもツナミはお母さんにしがみついている。
「ツナミ、大丈夫だからおいで」
お母さんに背中を押されてそろそろと近付いてきた。
あたしがギュって抱き締めると「ママー」と泣いてしまった。
「ごめん、本当にごめん。怖かったね、でももうママ元気だから」
ツナミは泣きながら一生懸命話をする。
「父ちゃんとママの事お迎えにきたらママ起きなかったぁ、でもママ『ツナミ』ってゲホゲホって言うの。ママって言ってもお返事してくれないの」
「うん。ママね、ツナミの事もお父さんの事をいっぱい呼んだの。そしたらお父さんが起こしてくれたから大丈夫なんだよ?」
あたしの膝の上に乗っかるツナミをお母さんが注意した。
「大丈夫よ。心電図が取れなきゃ平気。それよりも、今日ツナミの事お願いしてもいいかな?」
「さっきソウちゃんから聞いたからいいわよ。ツナミもいいって。ソウちゃんが泊まるって・・・ルウコ何がそんなに不安なの?」
(お母さんには言えない・・・心配するから)
「寂しくて。だから泊まってってお願いしたの」
引きつってるかもしれないけど笑ってみせた。