『あなた誰ですか?』


後ろを向いている「その人」の肩を掴んだ。


『ツナミ・・・?』


振り向いたその人はツナミだ。


さっきの声、男の人だったのに・・・


『ママ、バイバイするの?行っちゃうの?』


ツナミが泣いてる。


『しないよ?どうして泣くの?ママどこにも行かないよ?』


どんなにあやしても抱き締めてもツナミがずっと泣いたまま。


『ツナミ、ママどこにも行かないから』


『ママ、イカナイトダメデスヨ?』


抱き締めていたはずのツナミが大きな男の人になる。


『ヒ・・・っ!!』


悲鳴にもならない声が出て突き放した。


顔が見えない。のっぺらぼうみたい。


『ソウちゃん!助けて!!』


逃げようとするのに「その人」がガッチリと手を掴む。


『ヤダ、あたしどこにも行かない!ソウちゃん!ツナミ!!』


『ダメデスヨ?モウオワリデス』


助けて!!


ソウちゃん!早く助けて!!