「あははは!下らないね」


あたしが笑うと「だろ?」ってソウちゃんも言った。


「家族なんてそれぞれなんだから、どう思おうが思われようが本人達がいいんなら別に気にする事ないんじゃない?若いってバカにされても若いのは事実なんだしさ。ツナミの躾さえちゃんとしてれば問題ねーよ」


「そうだね」


「そんな事言ったら明日香なんて不満ばっか言ってるじゃん。不満ばっか言ってるけど、アイツは旦那を信頼してるしそれで成り立ってるんだから」


「確かに明日香は文句ばっかりだよねー、旦那さんお気の毒って何回思ったかわかんないもん」


納得して頷いてしまう。


「家族に『答え』なんてないって。これから先、生きていってじじぃとばばぁになった時にようやくわかるかもしれないよ?」


「じじぃとばばぁか・・・」


あたしそこまで生きられるのかな?

ぼんやりそんな事思ってしまう。


「ツナミがどんな女になるかもわかんねーし、ルウコもどんなババァになるかわかんねーしな。ま、ババァになるまでしっかり生きてもらえればオレは不満はないけどね。不満があるとしたらルウコがさっさと死んじまった時に『このバカ女』って初めて思うかも」


あたしの考えを察したのか明るく言われた。


「そうだよね?あたしが頑張って生きないとソウちゃんとツナミに恨まれそう」


「恨むよー、ツナミはわかんないけどオレは恨むね。オレより先に死んだら絶対恨む」


「えー、あたしそこまで長生き出来ないって」


「そう言ってるオレが早死にするかもしれねーよ?人生なんてわかんないって事!あの『柏木さん』がオレの嫁なんだよ?それだけでも人生って不思議だなーって思うし」


「あたしも『サッカー部の素敵な人』って認識しかなかった人が旦那さんって不思議かも」


人生なんてわかんないよね?


本当にわからなすぎて、この時笑ってたのがウソみたいだった。