ソウちゃんが家に着いた頃には出前も着ていて、お父さんも帰ってきていた。


「お邪魔しまーす」


「父ちゃんお帰りー!」ツナミがソウちゃんに抱きついた。


「はいはい、ただいま。ルウコ、車置いてきたから明日の朝送ってよ」


「了解!お腹空いたでしょ?ご飯食べようよ」


ちゃんとソウちゃんの分を別にしてあってそれを出す。


「ソウちゃんビールでいいの?」


「うん。綾乃さんよろしく」


お母さんがソウちゃんにビールを出した。

これを想定して車を置いてきたんだとわかった。


お父さんと乾杯してビールを飲みながら不思議そうに聞いてきた。


「急に実家ってどうしたの?」


「うーん、ママ友とお茶したら疲れちゃったから」


「へー、ママ友ね。店にもそういう関係の客来るかも」


「誰のママ友?」


「さぁ?『ママ友なんですー』って紹介されて来てるみたいだよ?オレは別に何友だろうが客増えるからいいんだけどね」


あたし達が喋ってる間にもツナミがソウちゃんの膝に乗っかって「父ちゃん、あーんして!あーんって」と無理矢理だし巻き卵を食べさせようとしている。


「イテテ・・・、ツナミ!ちゃんと座って飯食え!うるさい!!」


怒られてつまんなくなったのか同じ事をお父さんにしている。

お父さんはめちゃめちゃ嬉しそう。


お父さんの口にお寿司を突っ込みながらツナミがソウちゃんに言った。


「今日ね、さくら組さんといっぱい遊んでケーキ食べたんだよ」


「よかったねー、ってお前マジうるさいから」ソウちゃんが呆れている。