「イエーイ!!」
ツナミと2人でピースする姿をソウちゃんが撮る。
「次は3人でとってもらおうよ!」
「オレはいいよ」
「何言ってんの!ツナミの入園式だよ?あ、すいませーん!」
嫌がるソウちゃんに言って、歩いている親子にお願いする。
『○○幼稚園入園式』
その看板の前で3人でもう一度ピースした。
「パパさんが笑ってなかったみたいですけど・・・」
デジカメを渡しながら申し訳なさそうに言われる。
「あ、いいんです。あの人あんな顔なんで。ところで何組ですか?」
「ウチはさくら組です」
「え?ウチの子と同じです。高柳です、娘の名前はツナミです。宜しくお願いします」
「ツナミ・・・ちゃん?うちは加藤ハヤトです。こちらこそ宜しくお願いします」
ツナミってそんなに変な名前かな?
お互い頭を下げながら思った。
それからツナミを手招きする。
「ハヤトくんだって。ツナミ、仲良くしようね?」
大人しそうなハヤトくんにツナミはニヤーっと笑った。
「ハヤトくん!ツナミだよ?仲良くしてね」
ハヤトくんのお母さんがちょっと遠慮がちに言った。
「お若いご夫婦なんですね」
やっぱりそう見えるのか、ってまだ26だからね。