「え?」
驚いてソウちゃんを見ると、ハンドルに顔を突っ伏して全く表情を見せない。
「ソウちゃん、いいの?本当にいいの?」
身体を揺すっても顔は上げてくれない。
「・・・いいよ。嬉しかったから・・・むしろお願いします」
ボソっと言葉が聞こえてあたしは嬉しくて、嬉しすぎて笑ってしまった。
「この紙、○○薬局だって!薬局のメモでプロポーズって有り得ない!」
「・・・時間なかったし、ルウコに書くのは青い紙って決まりだから」
「あははは!おっかしー!」
「・・・笑い過ぎ。こっちは必死だっつーの」
「ねぇ、顔見せてよ」
「無理!!」
ちょっと見えた耳が赤い。
ソウちゃんはかなりな照れ屋さんだから顔も多分真っ赤。
耳を指でくすぐると「うお!!」ってビックリしながら顔を上げた。
その瞬間を狙って思い切り抱きついた。
「こちらこそよろしくお願いします。ありがとう」
抱きついたまま言うと、「あぁ・・・はい」とやっぱり恥ずかしそうな声がした。
でもそっと背中に手を回してくれた。
顔を上げると何だかバツの悪そうな表情をしている。
それすら何だか愛おしくて、あたしからキスをした。