卒業証書を全員受け取ってから、担任が面倒そうに


「お前らどうせ飲みに行くんだろ?まだ31日まで高校生なんで補導されないようにー」


と言った。


「されねーよ!てか先生も来る?」と誰かが言ってクラスで笑い声が起こる。


「行かないね、面倒だから。で、面倒なのはこれからね。同窓会の幹事を決めるから。誰かやらんか?」


途端にざわついて「面倒くさ!」って声が上がる。



(同窓会ね・・・)


あたしは果たして同窓会ってモノに参加出来るくらい生きられるのかな?



「とりあえず、うちのクラスは仲がいい方だから20歳と25歳。後は5年刻みでクラス会やっとくか?」


担任の意見にはみんな賛成している。


「で、幹事ね、幹事。えーと、あ!山下と中川。お前らオレの話聞かないで喋ってたから幹事決定な」


明日香と幹太くんがギョっとしている。


「ざまーみろ」


明日香の後ろのあたしが言うと明日香が睨んできた。


「ルウコ!あんたも一緒にやりなさいよ!」


「あたし?出来るワケないでしょ?」


明るく答えると明日香がハっとした顔をする。



出来ないよ。何年生きれるかわからないあたしには無理。



明日香の不安な顔に笑顔で「幹事よろしくー」と背中を思い切り叩いた。


「もー!面倒くさい!!」


明日香が叫ぶように文句を言った。