ソウちゃんと気まずいまま次の日、また次の日と気が付けば3日も経ってしまった。
毎日一緒だったお昼も図書室には来なかったし、席も離れてしまっている。
視線を向けたけど、ソウちゃんがあたしを見る事はなくて寝てるか友達と話して笑っている。
その日の5時間目の授業が始まる時、教室に戻って来なくて不安に耐えられなくて、幹太くんに聞いてみた。
「喧嘩なんて珍しいね」
と言いながら、ソウちゃんにメールをしてくれた。
しばらくして「部室にいるんだって」という返事が来て、あたしは慌てて教室を飛び出した。
思わず走りそうになったけど、走れないのがもどかしい。
なるべく急ぎ足でサッカー部の部室に向かった。
部室のドアノブを握った瞬間、何て話掛ければいいのか躊躇った。
でも、あたしが悪いんだから謝らなきゃいけない。
グっと力を込めて、ドアノブを回すとすんなり開いた。
部室の小さな窓からぼんやり外を見ながらくわえタバコのソウちゃんがそこにいた。
「ソウちゃん?」
遠慮がちに声を掛けるとビックリした顔で振り返った。
「うお!教師かと思って焦ったー」
答えた声はいつもと変わらなくてそれだけで泣きたくなる。
去年なんてこんな風に話掛ける事すら出来なくて、ただ見てるだけだったのに、いつの間にかあたしの中ではソウちゃんと言葉も交わせない日はすごく辛くなっている。
それだけソウちゃんはあたしの中で必要不可欠な存在だって事。