髪を切ってもらいながら、ソウちゃんの進路の話題をソウちゃんパパとしていた。
「ソウちゃんが決めてくれないとあたし困るんだけど・・・」
鏡越しのソウちゃんパパは笑いながら言った。
「ルウコちゃんはルウコちゃんの行きたい大学に行けばいいんだよ。ソウみたいにバカじゃないし、頭いいんだからやりたい事やったらいい」
「でも、あたしソウちゃんと離れたくないんだよね」
伸びきってた前髪をパッツンに切ってもらう。
「ソウはもう進路決めてるはずだし」
「え!?」
ビックリすると「はい、前向いてね」と頭を戻された。
「決めてるって言っても、まだ多少迷ってるのかな?家族でもオレしか知らないんだよね。決めたらルウコちゃんに真っ先に言うと思うけど」
(どういう事・・・?)
不審な顔のあたしにソウちゃんパパは笑い飛ばした。
「別に怪しい事したいとかじゃないから安心して自分の好きな道をルウコちゃんも考えるといいよ」
あたしはあたしの好きな道?
それって、ソウちゃんとあたしは同じ進路に進めないって事!?