「可愛いのがいっぱいあるー」
ソウちゃんが覗いていたのは指輪のコーナー。
「可愛いって・・・どう考えてもゴツいだろ」
「そう?これが一番可愛い!」
ちょっと太めのリングにイバラと竜っぽいのがモチーフされている。
ソウちゃんがあたしをジッと見る。
「本当にコレが一番なんだな?」
「え?そうだけど・・・何で?」
あたしには答えてくれなくて代わりに店員のタトゥーバリバリのお兄さんに
「これサイズ出してほしいんですけど」
「え?」サイズを出しに行くお兄さんからソウちゃんに視線を戻す。
「どういう事?」
「さぁ?気まぐれです」
いつものニヤっとした笑顔をあたしに向けた。