しばらくしてまた1ヶ月に一度の検査入院。


夏休みに散々遊び歩いたから当然ながら、数値は最悪。いつ発作が出てもおかしくない、笹井先生は呆れた顔で言った。


「まぁ、予想はしてたけど。夏休み楽しかった?」


「うん!キャンプしたり花火見たり隣の市だけど旅行もしたよ」


笑顔で言うと、笹井先生も少し微笑んだ。


でも先生を見ていると不安にもなる。

『夏休みは好きな事をしなさい』

お母さんも言ってたこの言葉はあたしが長くはないって事に感じる。


前は「そんなモンでしょ」って思ってたけど、今は違う。


『生きていたい』


すごくそう思う。

こんな前向きになれたのはソウちゃんとソウちゃんの家族が背中を押してくれたから。


『自分は普通だって胸を張りなさい』


この言葉に救われたから。

だから、自分の運命に逆らって生きてやりたいって思う。

いつまでもソウちゃんのそばで笑っていたいから。