ソウちゃんはあたしには優しく微笑んでくれるけど、普段はあまり表情は崩さない。

ポーカーフェイスと言うのか、友達と笑っている事はあるけどちょっと小馬鹿にしたような笑顔だからたまに見せてくれる爆笑した顔とか、あたしを見る優しい笑顔はあたしが『特別』って実感させてくれる。



10歳のソウちゃんを見て思う。



キミは7年後、彼女が・・・ってその前からいるんだけど、

ちょっと面倒な彼女が出来てしまうんだよ?

キミの7年後の彼女は「心臓病」なんだ。

彼女の心配ばかりして「薬飲んだ?」って眉間に皺を寄せたり、

ちょっとグラつくと焦った顔をしたり、

身体を重ねる事なんてみんな普通なのに発作が出ないか心配したりする。

無理・・・させてしまうんだよね。


何だか申し訳ない気持ちでいっぱいになる。



10歳のキミに謝りたい。


キミを好きになって、本当にごめんなさい・・・





アルバムをめくる手を止めたのが不思議だったのか、


「どうかした?」と言われて我に返る。


何とも言えない悲しい気持ちが伝わらないようにと思っていたら


「ご飯よー」


と言う元気なソウちゃんのお母さんの声が聞こえた。