「え?あるでしょ?何言ってるの?」


首を傾げると慌てた顔でベッドを何度も叩いている。


「だから1個しかねーよ!!」


「あぁ、そういう事ね。あたしがダブルで予約入れたからそうでしょ。一緒に寝たいもん」


慌てるソウちゃんが面白くて笑ってしまった。


「はぁ!?」


バタバタと赤くなって慌てているからどっちが初めてなんだかわからない。


(もー、あたしなりの覚悟なんだからわかってよ)


呆れながらソウちゃんに言い放つ。


「ソウちゃん!!男でしょ!彼女がここまでしたんだから腹括りなさいよ!今日するったら絶対するんだから!!」


「・・・は・・い・・・」


あたしの言葉に戸惑いながら頷いた。


(もー、泊まりで出かけるんだからしっかりすれよ!!わかれよ!)



「本当に大丈夫なのか?そんな事して発作とか・・・」


ブツブツと何か言ってるソウちゃんの腕を引っ張って、窓の方に連れてくる。


「すごくキレイな景色じゃない?後でお散歩行こうよ」


「散歩?・・・あぁ、うん。行くけど・・・本当にいいのかなぁ」


「何が?散歩はいいでしょ、それにあたしは大丈夫よ!覚悟も出来てる」


「そうですか・・・」


頼りない顔で言われるとこっちだって不安になる。


「不安にさせないで!経験者でしょ」と言うと複雑な顔になった。