「大丈夫か?」
背中をさすりながらソウちゃんが言った。
ソウちゃんに抱っこされて人があんまりいない所へ運ばれる途中、
「ソウちゃん・・・気持ち悪い・・・」
と言って、只今あたしはリバース中。
酔って気持ちよかったのが一気に頭ガンガンで胃も痛くなる。
(彼氏の前でリバースなんてあたし最低・・・)
自己嫌悪になりながらソウちゃんから水を受け取って一気に飲み干す。
「もう・・・大丈夫・・・」
リバース場所から離れて芝生に座り込む。
ソウちゃんも隣に座って「あせったー」とガックリしている。
「酒なんて飲ませられないのは当たり前だけど、ルウコって鬼のように弱い」
「あたし一生お酒なんていらないよ・・・」
「いや、いらない前に飲ませないから大丈夫」
そう言ったと同時にソウちゃんの携帯が鳴る。
「あ、うん。吐いたから大丈夫だよ、もうすぐ戻る」
明日香か幹太くんっぽい。
「何か色々ごめんなさい」
改めて自分が負担をかけてる事で凹んでしまう。
「何が?」ソウちゃんは不思議そう。
「だって・・・」と言いかけるあたしにソウちゃんは何も言わないでキスをした。そしてニッコリ笑うだけ。
(あたしゲロった後なんですけど!!)