「ソウちゃんに『病気の事はわかってるから病院どこ?』って聞かれてビックリしちゃって教えたのあたしなんだ・・・」


珍しく強気な明日香が下を向く。


「あ、だからソウちゃんとHRサボったの?」


「うん・・・、何か昨日も悩んでたっぽいし、話掛けるのもなって思って。だから一日待って今日話をしたんだけど。幹太には昨日言った」


「うん。幹太くんは明日香から聞いたって言ってたよ」


あたしは普通だけど、明日香はしょんぼりしている。


「ソウちゃん普通だったでしょ?」


その言葉に「そうなの、ビックリ!」と答えた。


明日香の驚き様に笑ってしまった。


「ソウちゃんとキチンと話したよ。でも逃げないで、逆にあたしをどん底から救おうとしてくれてるよ。あたしもビックリしたの」


「ソウちゃんもそんな感じだったんだ。何か感動した」


「明日香、大げさー」


あたしは笑いすぎてお腹が痛くなりそう。


「何よ!すっごい心配してたのにヘラヘラしやがって。あ、あたしソウちゃんにギューって抱きしめられたよ」


「はぁ!?」


今度は明日香が爆笑した。


「別に深い意味はないって。あたしが凹んだからだしさ、それに『自分を抱きしめてるだけ』って言ってたもん」


「2人共、浮気者ー」


ちょっとむくれてみせる。


あたしもわかってる。きっと明日香はソウちゃんの前で泣いたんだと思う。