またもや自習の2時間目。


自然とあたし、ソウちゃん、明日香、中川・・・いや、幹太くんで話をしている最中。


珍しく元気なくため息連発の幹太くんに「どうしたの?」と明日香が聞いた。


「夏なのに、フリーなオレって悲しい」


「幹太、この間1年に告られてたじゃん。付き合えば?可愛かったよ?」


「違うのー、オレは不毛な恋をしてるんだよ!」


そんな親友の嘆きも無視してソウちゃんは欠伸連発。


(不毛な恋か・・・。気持ちわかるなー)


と思っても特に言えないのがあたし。だから明日香が聞き役になっている。


「幹太って好きな子いるんだ。どこの誰?」


「明日香もルウコちゃんも知らない女!小学校ん時の同じクラスの子」


「え?あんた何年片思いよ?キモイわ、それ。引いた」


明日香がオエーって顔になる。


「違うっつーの!春にさ、偶然再会したらヤバイくらい可愛くなってて、それから猛プッシュしてるけど手応えなし!な?ソウ」


「あー、ミサね。見事に相手にされてないね。てかオレ寝るけど」


ソウちゃんが机に突っ伏した。

突っ伏す前にあたしの手をしっかり握って、友達の前とはいえちょっと恥ずかしい。


「親友の悩みより美人な彼女かよ!冷たいよな・・・ってもう寝てるし」


幹太くんがまたため息をついた。

明日香は首を傾げて「ミサ?」と考えている。


「ねぇ、幹太が言ってるミサって○○女学院の飯塚ミサの事?」


「え!?何で明日香が知ってんだよ!!」