次の停留所で……会える。



ほら、いつものように
低いフェンスにもたれて
バスを待っていた。


そして、バスの扉が開くと
眠そうな目をこすりながら、


あたしの後ろの席に座るの。



バスに毎日乗っていると、
自分の指定席、みたいなものが自然と決まってくる。


あたしは前から3番目の席。


彼は前から4番目……

あたしの後ろの席。



こんなにも近い距離にいるけど、

2ヶ月ぐらい顔を合わせているのに


あたしはいまだに、
君の名前を知らない──。