「だーかーらー!
誘ったんじゃん、カラオケ。
カラオケが嫌ならファミレスでもいいから、今度、取り合えず遊ぶだけ遊ぼうよ。
別に堅苦しく考えずに、いい人に出会えたらラッキー程度で。
隣のクラスの男友達に声かけとくから」
なんでここまでしてくれようとするんだろ。
ありがたいって考えるべきなのかな?
それともただの暇つぶし?
やだ……。
私、また卑屈になってる……。
チラ……、っと早瀬君の方を見た。
交差した腕にもたれて机で寝ている早瀬君が、薄く目を開けてこちらを見ていることに気付く。
「……っ」
ドキリ、とした。
腕に隠れて目しか見えないから表情が読み取れない。
笑っているように、見えなくもない。