うぅ……言葉が見つからない。
でも、柏木くんとは何の関係もないことは説明しとかなきゃ!
「えっと、柏木くんとは別になんともなくて!たぶん、私の反応を見て楽しんでるんだと……」
「何で俺にそんなこと言うんだよ」
「え……」
あれ?どうしたんだろう。
「あいつと何かあってもなくても、いちいち俺に説明する必要ないだろ」
相沢くんの言うことは最もだと思う。
相沢くんは私のことを何とも思ってないんだから、私が柏木くんとどうしてようとどうなろうと、相沢くんにはどうでもいいことなんだ。
そんなことわかってる。なのに、何でだろう。
やっぱり、そう考えるとすごく悲しい気分になる……。
「確かにそうですけど……」
確かにそうなんだけど、嫌なんだ。
「相沢くんに誤解されちゃうのは……嫌なんです……!」
他の人だったら、きっとこんな気持ちにはならない。
でも、相沢くんにだけは、誤解されてほしくないと思った。
相沢くんのことが、好きだから……。
「香波……」
なんだかよくわかんないけど、涙が出てきてしまった。
「か、香波!? どうしたんだよ!?」
相沢くんが驚きと心配が入り混じったような目で私を見つめる。
私、どうしちゃったんだろう。
こんなに泣いたって、相沢くんを困らせちゃうだけなのに。