バンッ!
ここまで言われて、さすがの私もカチンときた。
何かが切れたかのように、気が付くと手にしていたはずの日誌を机に叩きつけていた。
「何で……どうしてそんなこと、あなたに言われなきゃいけないんですかっ!?」
背の高い相沢くんをキッと睨みつけると、私が怒るなんて予想もしていなかったのか相沢くんは目を丸くする。
あんなふうに好き勝手に言われて、いくら私だって黙っていられるわけがない。
こんな性格、直せるものならとっくに直してる。それができないから、今までずっと悩んできたんだから。
「あ、あなたみたいな、毎日のように授業サボってばっかりの人には言われたくありませんっ!」
両親以外の人を相手に初めて怒鳴った私は、机の横にかけてあった自分のバッグを手に取り、教室を飛び出した。
「あ、おい!桜さん!」
相沢くんが私の背中に呼びかけるけど、私は止まることなく怒り任せにずんずん歩く。
もう、本当に何なのあの人……!