ダサい、とてつもなくダサいのは百も承知。


だけど、私たちの担任の先生も文化祭の仲間に入れたいと思った。


文化祭を作り上げるのは私たち生徒だけど、先生はそれを見守ってくれているんだから。



「いいじゃん、かっけー名前だな」



相沢くんはにっと笑っていた。


「じゃあ、企画名はそれで決定な」


「え、でも、いいの……?」


思わず聞き返すと、相沢くんは「まだグダグダ言うのか」とでも言いたげな様子で答える。


「当たり前だろ。お前がいいと思ったんならそれでいいじゃん。それに俺もいい名前だと思ったし」


「相沢くん……」


嬉しい。本当に嬉しかった。


文化祭が成功した時のことを考えるだけで、泣いてしまいそうになるぐらい。


「ありがとう……相沢くんっ……」


どういう顔で言ったらいいかわかんなくて、俯きながらになってしまったけど精一杯に伝えたお礼。



「だから、お礼言われる覚えはないっつーの」



すると、また頭をポンポンと優しく撫でられ、



「――よくできました」



相沢くん、私が口下手で気が弱いから、人の意見にさらに意見することが苦手だって気付いてたのかもしれない。



やっぱり、ありがとう、相沢くん……。