「で、言うんでしょ。今日」
突然アキちゃんが言った。
すでにたこ焼きは完食したらしい。さすがに早すぎるような気がする。
「そのつもり……です」
こくりと頷くと、アキちゃんはいつになく真面目な顔で私の右手を握り締めた。
「緊張すると思うけど頑張ってね!あたし応援してるから!」
「ありがとう、アキちゃん」
自分の恋を応援してくれる友達。ずっと憧れていたそんな存在ができて、本当に幸せだなぁと思う。
「えへへ、アキちゃんに応援されたら大丈夫だね」
「香波……!もう可愛いなぁ!」
ぎゅうっとアキちゃんに抱きしめられてしまった。
た、たこ焼きが食べれません……!
でも、アキちゃんの腕の中がとても温かくて、友達っていいなぁって心から実感する瞬間だった。
「アキちゃんと友達になれたのも、文実委員になったおかげだね」
「そうだね!じゃなかったら、話すきっかけなかったと思うし!文実委員様様だね!」
そんなことを笑いながら話して、私たちは相沢くんが作ってくれたたこ焼きを最後までじっくりと味わった。