文化祭2日目の今日は、一般公開日。
父兄の方や、他校の人たちなども来ていて、昨日よりも賑わっています。
私はというと、アキちゃんと一緒に相沢くんが所属するサッカー部の出し物たこ焼き屋さんに来ています!
ここのたこ焼きはなかなか人気なようで、数分ほど並んでいる。
やっぱりサッカー部の男子というのは人気なのか、行列の大半は女の子で、私は少し落ち着かない気持ちでいた。
しばらくして、やっと順番が来た。
「相沢くん、こんにちは!」
アキちゃんが先に声をかけると、たこ焼きをひっくり返していた相沢くんが「おお」と顔を上げる。
「き、来ちゃいましたっ」
「うん。サンキュー。すぐ作るからちょっと待ってな」
2枚分の食券を渡すと、相沢くんはそれを受け取り、たこ焼きをくるくると回し始める。
真剣な表情でひっくり返すその姿がかっこよくて、つい目を奪われてしまう。
「はいよ。たこ焼き2つね」
おお……!すごいです、綺麗な球体……!
「そっちに、狭いけど座って食べれるスペースあるから」
「はいよー」
相沢くんに言われたベンチのほうへ、私の分のたこ焼きも持ってアキちゃんが向かう。
「じゃあ、頑張ってねっ、相沢くんっ」
「おお、またあとでな」
後ろに並んでいる人もいたので、私はそれだけ相沢くんに言うとその場をあとにした。