「えっと、じゃあ帰りましょうか」
「あ、俺これから部活なんだ」
……えっ!? 部活!?
相沢くんが部活に入ってたことも初めて知ったけど、それよりもあのサボり魔で有名な彼がきちんと部活に行ってたことにびっくり。
思わず顔に出てしまっていたみたいで、相沢くんが引きつった顔でため息をつく。
「お前、今絶対失礼なこと考えてたろ」
「そそそそんなことないです!」
「めちゃくちゃ動揺してるし」
「うっ……」
ごめんなさいと目で訴えると、相沢くんに伝わったのか「別にいいけど」と返ってきた。
「サッカー部。授業はめんどくせーから出ないけど、サッカーは好きだからさ」
へぇ……。
なんか意外だった。
いつもあんなにも眠そうな顔をしてるのに、サッカーの話になると目が輝いてるんだもん。
本当に好きなんだな、サッカーが。
「でも、大変じゃないですか?委員会のあとに部活までやって」
「大変っていうよりは……練習時間が減るのが嫌。だからあんまり委員会とかやりたくなかったんだけど、決まったもんはしょーがないだろ」