アキちゃんにそのことを伝えると、心底残念そうにしていたけど、「しょうがないよねぇ」と納得してくれた。


「あたしも手伝おうか?」


「ううん、大丈夫。アキちゃんは文化祭楽しんできてください」


「香波いないと意味ないのに〜」


アキちゃん……!そんなことを言ってくれる友達が出来て私も嬉しいです!


「ありがとう。でも、すぐ終わると思うから、そのあと一緒に回ろう」


「うん!」


「終わったら連絡してね」と言って、アキちゃんは教室をあとにした。


よーし、パパッと終わらせてアキちゃんと合流して、それから相沢くんのたこ焼きを食べに行かなきゃ!


しかし、気合を入れたのもつかの間、そのやる気は一気にしぼんでしまった。


その子の代わりというのが受付や裏方の仕事なんかではなくて……。



「はい、桜さん、これ着てね」



午前中のグループの人たちに渡された紙袋。
その中身が何なのかは私が一番よく知っている。


わかっているけど、念の為に聞いてみた。


「え、えーと、私はもしかして……?」


問いかけると、清々しいくらいの笑顔で即答された。



「もちろん、執事役よ!」



や、やっぱりまじですかーーー!!?