さっそく、相沢くんと目が合った。
「お、おはようっ、相沢くんっ」
なるべく平静を装いながら挨拶するけど、相沢くんは無言で私を凝視している。
あ、あれ……?もしかして、あんまり似合ってないのかな……?
でもアキちゃんも野川先輩も可愛いって言ってくれたし……。
はっ!まさかお世辞たったのかな……。
それを私がまにうけて、勝手に舞い上がっちゃってたとか……!?
「えへへ……アキちゃんにやってもらったんです……」
悪い考えが次々と頭をよぎる中、私はなんとか作り笑いを浮かべて言った。
すると、相沢くんはふいっとそっぽを向いてしまって。
「ふーん……」
そ、それだけ……?
軽く、いや、結構ショックだ。
もう少しなんかもこう、可愛いとまではいかなくても、相沢くんなら「いいんじゃない?」とか肯定的なことを言ってくれるかなって思ってたんだけど……。
「それでは、みんな集まったようなので、これから開会式の準備をします。これから指示出すので言われた通りに動いてください」
1年生は、PRタイムの時にステージにスポットライトを当てる関係で体育館の窓のカーテンを閉めるようにとの指示が出される。
落ち込んでいる暇はない。
私は2階の窓のカーテンを閉めにいこうと歩き出した。