相沢くんは、部活動のほうの出し物の準備に行ってて、助けを求めたくても求められない。ちなみに、相沢くんの所属するサッカー部はたこ焼き屋さんをやるそうです。


それはそうと、当日、何百人といる全校生徒の前で、この私が前に出て喋らないといけないなんて……!


相沢くんも一緒とはいえ、無理すぎる!


とにかく、ちゃんとしたPR文を考えなくちゃ……。変なの書いたら、私だけじゃなくて相沢くんにも恥をかかせてしまう……。


いろいろあったけど、せっかく順調に文実委員の仕事をこなせてこれたと思ってたのに、最後にして最大の関門が待ち構えていたとは……!


「はぁ~……」


「どうしたのー?」


声をかけられて顔を上げると、そこには心配そうに私を見つめるアキちゃんがいた。


「アキちゃん……。たった今から、私の代わりに文実委員をやってくださいませんか……」


「えっ!? ちょっと、ほんとにどうしたの?ていうか、やらないし!」


そうだよね、うん、わかってます。


やらなきゃいけないことはわかってるけど、今から考えるだけで緊張してくるぐらいだから、当日みんなの前に立ったりしたら失神してしまうかもしれない。