「女子の文実委員は、桜に決定──!」
のぉぉぉお!!マジでぇ──!?
私は友達ゼロ。
そしてくじ運もゼロ……。
「うわ……マジかよ……」
ショックのあまり、しばらく机に突っ伏していると男子の文実委員が決まった。
私と同じようにくじ運がなかったのは……
「男子の文実委員は相沢だな!!」
……え?相沢くん!?
そんな……あの相沢くんと一緒に文化祭の準備をやるの!?
しかも皆の先頭に立って、「あれやって、これやって」って言うの!?
そんなの無理だよ……!
「桜さん」
突然名前を呼ばれ、大げさなまでに驚いてしまう。
「は、はぃい!?」
振り向くと、相沢くんが片手を軽くあげてひらひらと振る。
「めんどくさいだろうけど、よろしくー」
「は、はい……よろしくお願いします……」
相沢くんと一緒になんて絶対無理!
こんな授業もろくに受けないような人がちゃんとやれるわけない!
なんて思ったけど、顔は精一杯の作り笑い。
「相沢と桜、さっそく今日文実委員会があるから忘れずに頼むぞ」
「おー」
「わ、わかりました……」
相沢くんはあまり真面目には見えなくて、不安でいっぱいなんだけど。
強制とはいえ、文実委員、やるならやるで一生懸命やらないと!