翌日。
今日は文実委員のほうの集まり。


「おはよう!今日も頑張ろうね」


「あ……こちらこそよろしくお願いします!」


野川先輩が、すれ違った私に優しく声をかけてくれた。


やっぱり野川先輩は、私の憧れだ。


美人で明るくて優しくて。


私にはないものをいっぱい持ってるなぁ……。




「よう、香波」


「おはよう、相沢くん」


教室に入ると、相沢くんが真っ先に挨拶してくれた。


珍しいなぁ。
相沢くんが私より早く学校に来てる。


意外すぎて目を丸くしていると。


「俺だってたまには早く来る時もあるよ」


少し不満げにぼやく相沢くん。


私の思ってることがばればれだったみたい。


「すみません、あの……」


「いいよ、別に怒ってないし」


相沢くんはにこっと笑って、隣に座るように促す。
その通りに腰を降ろすと、ちょうどミーティングが始まる。


「今日はアーチを完成させたいと思います。各自、指示された通りに動いてください」


野川先輩の流れるような説明のあと、いつものように作業が始まった。