その日は、家に帰ると風呂にも入らずベッドに倒れた。

警察署にいるときはあれだけ眠る気になれなかったのに、慣れ親しんだ家の匂いを嗅いだ途端、急に眠気が襲ってきて、わたしは死んだように眠り続けた。




朝、カーテンを閉めていなかったせいで差し込んだ光の眩しさに目を覚ました。

ベッドの脇に置いていたケータイを見ると、11時過ぎと画面に出ている。


わたしは伸びをしながら体を起こし、窓の外に目を向けた。

どこまでも青い空が見える。

夜のうちに、雨は止んだみたいだ。

きっと今日も、何もしないでも汗ばむような陽気なんだろう。


雲ひとつない、まるで澄んだ海の中のような、青空だ。