ねえ、朗。
もしもきみに出会わなければ、わたしは今、ここにはいない。
きっと、わたしたちが出会ったあの場所で、深く傷ついたまま死んでいた。
大切なものに気付かないまま、自分の中しか見られないままに。
それが他の人を傷つけるとも知らないで、この世界から、消えていた。
だけど、きみがいたから、わたしは今、こうして生きている。
きみがいなきゃ、こんな風に温かい気持ちに気付くことも、できなかった。
ねえ、きみはいま、どこにいる。
わたしはここにいる。
きみを想っている。
きみはどうだろう。
ねえ、朗
わたしはいま、どうしようもなく
きみに会いたい───