「……どういう、意味ですか……」


喉から出た声は震えていた。

答えなんてわかっているくせに、否定して欲しいがために、そんなことを。


それでも、帰ってくる答えは、やっぱり、わたしが望んでいないもので。

望んでいないのに、心の中では見付けている、答えで。



「死ぬんだ、あの子は。もう、持ってあと数週間の命なんだよ」




───大きく、揺さぶられたみたいだった。


心臓でも脳みそでもないところ。

もっともっと深いところが。

鷲掴まれて、大きく揺さぶられたみたいだった。





朗が、消えてしまう。



なんでだろう。

楽しそうに笑ってたのに。

忘れないって言ってたのに。


わたしを、愛してくれるって言ったのに。



なのにきみは、死んでしまうの。




ねえ、全部嘘だって笑って。

そしたらわたしも笑うから。



またきみと、もう一度、あの場所から、やり直すから。