───よかった。
そんなの、わたしだって同じだ。
きみに会えてよかった。
きみがわたしを選んでくれてよかった。
一緒に行けて、よかった。
終わっていたはずのわたしの全てを、きみが拾い上げてくれた。
凍えてしまいそうだった心を、きみの冷たい体温が、温めてくれた。
わたしを愛してくれると言った。
それはただの言葉。
誓いにすらならないような、気まぐれの一言なのかもしれない。
だけど、たったそれだけのこと、たったそれだけの一言で。
本当にきみは、わたしの、
生きる理由になってしまうんだ。
変かな、こんなのって。
結局、死ぬ勇気がないだけじゃないかって言われたら、そうなのかもしれない。
だけど今は死ぬ勇気より、きみと過ごす、「今」がほしい。