「行ってきます」

まだ、『昨日』見た修弥の姿が忘れられず、体に力が入らない。

今日は――修弥はいるんだろうか。

どうしたらいいの。
そればかりが頭の中でぐるぐると回る。


夢なら良いのに。夢なら良かったのに。修弥が今日、事故に遭うなんて信じられないしなによりも信じたくない。

なんでこんな日を繰り返さないといけないんだろう。

だからって、あのまま修弥がいなくなるなんていうのも――…




「事故にあわなけりゃいいのに――」


そう、無意識に口に出してふと脚を止めた。

事故に、あわなかったら?
事故が起こらなければ?




今日、あの時間、あの場所に行かなければ――修弥は事故に遭わなくて済むんじゃないの?




その為に繰り返してるの?