母の声にぐいっと、力を振り絞って体を持ち上げて1階に向かった。
一歩一歩進む度に、今日の終わりが近づいてきている気がしてもう、進みたくない。目眩で倒れそう。
いや、倒れてしまいたい。
行きたくない。
もう今日を過ごしたくない。
今日という日で立ち止まるのであれば、今この場所この時で立ち止まることができればいいのに。
全てを捨てることが出来ればいいのに。
感情さえも捨てることが出来ればいいのに。
自分がどうしたいのかが毎回分からない、
修弥が無事に過ごせればいいと思うのは嘘ではないけれど、そんなのただ、自分が苦しまないでいたいからだ。
自分の為なんだ。
何だって良いのに。修弥の事なんて切り捨てられればいいのに、それをするには一緒の時間を過ごしすぎたのかもしれない。
もう、あの頃には戻れないと、そう思うけれど。
どうでもいいと、思ってるのに、それでもやっぱり傷む。