また冬になって、あたしはすっかりコッチの高校に慣れた。
定期的に連絡を取ってたヒロともユキともあまり連絡を取らなくなった。
土地が離れてしまうとそんなものかもしれない。
コッチの高校にすごく気の合う親友が出来た。名前は「チカ」。あたしが男だったら絶対お嫁さんにしたいくらい天然で他人思いの優しい子。
あたしはこの頃に「陽だまりみたい」と思う人に出会う。
それは、いつも通り教室で友達と喋っていたらクラスの何人かの子が廊下を見てキャーキャー言っていた。
「どうしたの?」
あたしもつられて廊下を見ると、ロン毛の男の子がダルそうに歩いている。
「うらら、あの人超かっこよくない?密かに王子って呼ばれてるんだよ」
友達の言葉に「王子ー?」と言いながらその男の子を見た。
・・・、まぁ、可愛い顔はしてるんじゃない?女の子みたい。
「王子の写真欲しいよねー」
みんながワイワイ言っていたから「いいよ」とあたしは言った。
「あの人の写真撮ってくればいいんんでしょ?あたし平気だけど」
あたしが言うとカメラを何個も渡された。
「・・・いや、さすがに何回も撮れないよ。せめて1個をみんなで現像すれば?」
ちょっと笑いながら、次の休み時間に「王子様」のクラスに向かった。
「おー、転校生のうららちゃん。うちのクラスに何か用か?」
その男の子のクラスは男子生徒ばっかりのクラスだった。
たまにあたしに話しかけてくるチャラそうな男子が声をかけてきた。
「うん。えーとね、あ、いたいた。あの人に用事あるの」
机に突っ伏して寝ている「王子様」を指差した。
「サトシ?」
「サトシって名前なの?知らないけど。寝てるのかな?」
サトシくん、あたしは後に「サト」と呼ぶ事になる。
「起こせばいいんじゃね?」
「ラジャー」
あたしはサトの前に立って、机をコンコンと叩いた。
定期的に連絡を取ってたヒロともユキともあまり連絡を取らなくなった。
土地が離れてしまうとそんなものかもしれない。
コッチの高校にすごく気の合う親友が出来た。名前は「チカ」。あたしが男だったら絶対お嫁さんにしたいくらい天然で他人思いの優しい子。
あたしはこの頃に「陽だまりみたい」と思う人に出会う。
それは、いつも通り教室で友達と喋っていたらクラスの何人かの子が廊下を見てキャーキャー言っていた。
「どうしたの?」
あたしもつられて廊下を見ると、ロン毛の男の子がダルそうに歩いている。
「うらら、あの人超かっこよくない?密かに王子って呼ばれてるんだよ」
友達の言葉に「王子ー?」と言いながらその男の子を見た。
・・・、まぁ、可愛い顔はしてるんじゃない?女の子みたい。
「王子の写真欲しいよねー」
みんながワイワイ言っていたから「いいよ」とあたしは言った。
「あの人の写真撮ってくればいいんんでしょ?あたし平気だけど」
あたしが言うとカメラを何個も渡された。
「・・・いや、さすがに何回も撮れないよ。せめて1個をみんなで現像すれば?」
ちょっと笑いながら、次の休み時間に「王子様」のクラスに向かった。
「おー、転校生のうららちゃん。うちのクラスに何か用か?」
その男の子のクラスは男子生徒ばっかりのクラスだった。
たまにあたしに話しかけてくるチャラそうな男子が声をかけてきた。
「うん。えーとね、あ、いたいた。あの人に用事あるの」
机に突っ伏して寝ている「王子様」を指差した。
「サトシ?」
「サトシって名前なの?知らないけど。寝てるのかな?」
サトシくん、あたしは後に「サト」と呼ぶ事になる。
「起こせばいいんじゃね?」
「ラジャー」
あたしはサトの前に立って、机をコンコンと叩いた。