「あたしはヒロの親友ならさ、色々相談とかもしてほしいよ。あたしの事ばっかりじゃなくて、ヒロだって悩みあるでしょ」


あたしが言うとヒロは「あはははは」と笑った。

「ま、悩みくらいはあるよ。普通にな。でも、それはうららに相談するようなレベルじゃねーから。自分でさっさと解決できるから心配すんなよ」

「そうかもしれないけど･･･」

「お前の方がずっと心配だよ。だってさ、お前って生きる事自体が下手くそなんだよな。うららは周りが見てるよりずっと脆いからな。今だから言うけど、お前さイジメ直後に死のうとしなかった？」

あたしは「え？」とビックリした。

「オレ、結構うららの性格わかってるつもりだからな。オレの予想だと、死ぬとしたら多分、オレに何か残してくれてるんだろうなってのも想像つく」

「え？何でわかるの？」

「オレ様を誰と思ってるんだよ、バーカ。」

ヒロはまた笑っている。

「オレが思うに、お前は悪く言うと弱いしお人好し。ついでに流されやすい。それは常に心配だな。でも、お前は優しいんだよ。人の痛みがわかるんだよ。そこはオレ、尊敬するなー」

「いやぁ･･･優しくないよ。性格キツイもん」

あたしも照れて笑ってしまった。

「うららは普通に生きるんだよ。人の痛みがわかる優しいヤツのままで。で、大人になり幸せになる、いい母親になると思うけどな」

「どうかなー、その前に結婚できるかな？」

「あー、するする。大丈夫だって。お前を理解してくれるヤツがちゃんとお前を幸せにしてくれるから。そんな報告を一番にもらえると嬉しいけどな。親友だし」

「ヒロの方が優しいじゃん。ヒロが先に結婚すると思うけどな」


あたし達はしばらくお互いの事を褒めてて、それが「気持ち悪い」と笑った。


ヒロとあたしの未来はどうなるのかな？
あたしもヒロもお互い幸せになれるかな？
いつか大人になって、お互いの大事な人を紹介する日がくるのかな？


そんな日がくるってあたしはずっと信じていた。