「うららには普通の友達が必要なんだよ。お前、ヤンキーじゃん」

「はぁ?あたしのドコがヤンキーなんだよ!ヤンキーはてめえだろ、ヒロ!」

(ユキ・・・、ヤンキー部分が出てるよ)

あたしはもう何も言うまいと決めた。
ヤンキー同士で勝手にやって下さいって気分だ。


「オレは、うららに普通に学校楽しいなとか友達っていいなって思ってほしいんだよ。だから、それがりっちゃんでも構わねーよ」

「あんた、うららの親?何だそれ」

ユキも呆れてタバコを吸い出した。

「親でも何でもいいんだよ。うららは普通に高校行って、女子高生になって、彼氏とか作って、そういう本当に普通になるんだよ」


あたしは意外に思ってヒロを見た。
モリと友達になってみろとか言ったと思ったら、そんな風に考えていたとは思わなかった。


「普通に高校行って。ねぇ・・・・」

ユキはふんっと鼻で笑った。

「あたしもうららと志望校一緒なんだよねー」

その言葉に残り3人同時に「え!?」と言った。


「あははは、ビックリした?ちゃんと2人で合格したら、あたし達、今風な女子高生になれるかな?うららは化けると思うけどねー。」



ビックリしたけど、ユキと高校も一緒になったら幼稚園からずーっと同じ。
あたしは絶対ヤンキーにはならないと思うけど・・・・
それも何だか楽しそう!!



その日、あたしはすごく楽しかった。

「気持ち悪いぞお前」

ヒロにそう言われてもあたしはずーっと笑っていた。