「うららちゃん」

業者へFAXを流しているあたしにユッコちゃんが声をかけた。

「ん〜?」

「痩せた?しかもすごく」

ユッコちゃんの言葉に自分の身体を見てみる。

ジーンズがブカブカで腰パンみたいになっている。


最近、眠れない。
ご飯も面倒で食べたくない。
何でだろう…いつも身体は鉛みたいに重いし、偏頭痛が常に続いている。


どこか悪いのかもしれない。
それは薄々感じていた。


心配そうにあたしを見るユッコちゃん。


「あはは、何だろうね」

あたしは心配かけたくなくて明るく笑った。


「一回、病院でみてもらいなよ」

不安そうな顔のユッコちゃんに笑顔を向けた。


「近いうちにね!」



しばらくしてあたしは見事にインフルエンザになった。
熱っぽくてボーっとした頭で運転をしながら、仕事帰りに病院に行った。


点滴をされてる最中、ついでのようにあたしは看護師に聞いた。


「最近、異常に痩せるんですけど、ここ数ヶ月で10キロ以上。ご飯も食べたくないし、眠れないんですけど」

看護師はちょっとビックリしてから「先生に聞くわね」と慌てて診察室に入って行った。


まあ、心労とかかな?
最近は、祖母が亡くなったり色々あったし。


点滴が終わると先生が

「こちらに来てください」
と言った。