「小浜さんはね、大学1年生なの。津久井学園大学っていうところなんだけど、カナちゃん知ってる?」
「えぇ・・・名前だけは」
言葉が上手くでない。なんでだろう、やはり知らない人と一緒だから緊張しているのだろうか・・・。
そんな私の様子に気づく様子もなく、涼子は小浜と私にまんべんなく話しかけてくる。
降りる駅まで、これほど長いと感じたことはなかった。
ホームに降りると涼子は風で乱れた髪を直しながら、
「私たち、これから本屋に寄るから、今日はここで」
と言った。
「あ、はい。また・・・」
小浜にもぎこちなくおじぎをしながら、私は改札口へ向かった。自然に早足になる。
途中で振り返ると、涼子たちは別の改札口へと歩いていた。
その背中を見送りながら、なぜか私は苛立ちにも似た感情が支配してゆくのを感じていた。
「えぇ・・・名前だけは」
言葉が上手くでない。なんでだろう、やはり知らない人と一緒だから緊張しているのだろうか・・・。
そんな私の様子に気づく様子もなく、涼子は小浜と私にまんべんなく話しかけてくる。
降りる駅まで、これほど長いと感じたことはなかった。
ホームに降りると涼子は風で乱れた髪を直しながら、
「私たち、これから本屋に寄るから、今日はここで」
と言った。
「あ、はい。また・・・」
小浜にもぎこちなくおじぎをしながら、私は改札口へ向かった。自然に早足になる。
途中で振り返ると、涼子たちは別の改札口へと歩いていた。
その背中を見送りながら、なぜか私は苛立ちにも似た感情が支配してゆくのを感じていた。