青春・恋愛
- 作品番号
- 1566324
- 最終更新
- 2024/03/14
- 総文字数
- 92,411
- ページ数
- 79ページ
- ステータス
- 未完結
- いいね数
- 182
予想もしなかった事が起きたあの日、足元から世界が崩れていった。
真っ暗闇でなにも見えなくなり、長い孤独が私を襲った。
だけど、絶望のなかでかすかに聴こえたのは、きみの声だった。 わずかに灯る明かりが、私を導いてくれたんだ。
これから話す物語に、名前はまだない。
だって私の毎日は、まだ続いていくのだから。
梅雨空のように泣く日があったとしても、空はまた青く輝く。
その青空を忘れずに、毎日を歩いていけばいい。
そう教えてくれたのは、きみでした。
- あらすじ
- 高2の茉菜果は、身長も体重も成績もいつも平均点。
“まんなかまなか”とからかわれて以来、ずっと自信が持てずにいた。
片想いしている幼馴染・公志に彼女ができたと知った数日後、追い打ちをかけるように公志が事故で亡くなってしまう。
悲しみに暮れていると、祖母にもらった古いラジオから公志の声が聴こえ
「一緒に探し物をしてほしい」と頼まれる。
公志の探し物とはいったい…?
この作品の感想ノート
この作品に出逢えたことで私は小説を好きになれました。こんな儚く淡い物語があったなんて今まで知りませんでした。この作品はいぬじゅんさんを知るきっかけになった作品です。最初はタイトルや表紙に惹かれて読み始めました。でも、だんだん物語の中に吸い込まれて行ってしまい、見事小説という世界に沼ってしまいました!私は、今まで読んだ作品の中でいぬじゅんさんのこの作品が1番大好きです!中学の図書室にあるものはすべて読みあさりました!本屋さんに行っても、必ずいぬじゅんさんを探してしまいます。そんな楽しみができたのも、いぬじゅんさんのおかげです。亡くなってしまった人にもう一度会える。しかもラジオがきっかけで。なんて素敵なお話なんだろうって思いながら読んでいました。主人公の勇敢な気持ちや、2度目の別れ。本当に魅力的な作品でした。何度も何度も読み返しました。気がつくと返却期間はとっくにすぎてしまっていました(笑)素敵な物語をありがとうございました。私もいぬじゅんさんのような素敵な作品をかけるよう、日々精進します。
私には今は亡き親友がいました。いつも私の一番近くで見守っていてくれて、信頼出来る唯一の存在でした。彼女が亡くなって半年、ずっと暗闇の中でもがいていました。そんな時にこの本と出会い、私は救われました。もし現実にあったら、と、読む度に思ってしまい、ふたつの意味で涙が止まりませんでした。いぬじゅんさんの心に染みるお話が私の生きる源になっています。これからも素敵なお話、楽しみにしています!
悩みごとが多い人は、周りの人の悩みごとにも敏感で、だけどその分、助けることが出来る。改めてそう思った1冊でした。
そして、自分の想いは伝えた方がいい。
私はまだ、大切な人を亡くした経験がありません。そのときに見える世界を知りません。
だから、ありがとうや、ごめんなさい、大好き、後悔のないように伝えたいと思っています。
この本の中で、1番響いた言葉が、いぬじゅんさんが昔思ったことだと、あとがきで知った時は、驚きました。
きっと、私には想像できないほど悲しい出来事だったと思います。
その経験から、うまれた作品はやっぱり美しいです。
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