足音さえ消えてゆくのレビュー一覧
いぬじゅんさんの作品は全て読んだことがあります。 (2回、3回、4回読んだ作品もあります!!笑) その中でも、これは特にイチオシ作品です(´`)♪ 最後には期待を裏切らないどんでん返しが待っていますし、 物語全体としても十分すぎるほど楽しめますよ!! いぬじゅんの作品紹介にもありますように 物語にそれほど大きな起伏はありませんが、 それでも先が気になりどんどん読めちゃうはずですよ〜^o^ 季節が冬ということですが、 今みたいにあっつい夏に読むのもいいと思います!! とにかくオススメ、 私のイチオシ作品です★
いつも電車で顔を合わせ、途中まで登校していた涼子が失踪した。 彼女は何故、失踪してしまったのか。 主人公のカナは涼子を捜すために、行動を起こす。 その最中でカナが出逢う、幾つもの出来事。 それは人々の関係だったり、同級生の優斗や菜穂だったり。大学生の小浜だったり。 恋と憧れの狭間で揺れるカナ。 抱く感情に翻弄されながら、カナは大人になる意味の契機を見出していく―――…。 青春を感じさせてくれる、瑞々しい物語です。 それだけではなく、いぬじゅんさまならではのカラクリが仕掛けられております。 このカラクリが大好きで私は、もう一度この作品を読み直したいと思ったくらいです。 最後に「あ、」と思わせてくれる、青春を是非。
いつもながら、いぬじゅんさんの文章には風景が、しっかりと見えるのが、ホントすごいです。 菜穂のが急に積極的になるのも、若い証拠だなって面白かったです。 なんと言っても、小浜さんのキャラがいいです。 カナとの喫茶店での会話は何度も読み返し、爆笑しました。 カナ、優斗、菜穂には大冒険で一生残る旅になったでしょうね。 DJアオイがいいアクセントになっていて考えてなって感動しました。 ラストを読んで、また最初に戻り、なるほどね、ここにもヒントがあったんだって気づかされました。 面白かったです。
突然失踪した涼子。 主人公カナの『涼子探しの旅』は 『自分探しの旅』となる。 自分探し… それは決して明確な答えなど存在しない。 けれどもそれを捜し求める行為そのものが ダイアモンドよりも価値がある。 例えるなら… 電車の優しい揺れに身を任せ 都会の雑踏から逃れ 遠くに山聳える美しい田園風景が ゆったり流れ行くのを 車窓から眺めている… 読んでいて、そんな心地よさに包まれます。 素晴らしい青春物語。