ホテルに戻ると、私たちは急いで荷造りをする。同じ市内だからホテルまで戻ってくることが出来るとしても、念のために着替えなどをカバンにつめこむ。各自10分の持ち時間で車へとユーターン。
「あの、ほんとうにこれでいいのでしょうか?私バレないかしら・・・」
遠田は心配そうに言うが、
「大丈夫大丈夫。だって今会社に戻ったほうが『キャンセルくらった』っていうのがバレバレになっちゃうよ。私にまかせて」
と言うと、「そうですねー」と安心したようだ。
ここからは助手席には小浜が座り、地図を片手に道案内をする。
車は町を抜け、南三条大通りから小道に入ると、さっきまでのビル群がうそのように田舎の風景へ変貌をとげた。ひとつ角を曲がるたび、ひとつ田舎になっていく・・・そんなかんじだった。
「いよいよ、涼子さんに会えるんだね」
菜穂は興奮気味だ。
「なんだよ、お前は会ったことないんだろ?」
優斗があきれ顔で横を見る。
「ないけどさ、これからは親しくなるかもしれないもん」
「なんで?」
「・・・もう、いいでしょ!袖振り合うも何かの縁、ってこと」
菜穂にとっては好きな人のお姉さんになるわけだから、言いたいことが分かる私は笑いをかみ殺すのが大変だ。さすが恋する乙女は違うわ。
「あの、ほんとうにこれでいいのでしょうか?私バレないかしら・・・」
遠田は心配そうに言うが、
「大丈夫大丈夫。だって今会社に戻ったほうが『キャンセルくらった』っていうのがバレバレになっちゃうよ。私にまかせて」
と言うと、「そうですねー」と安心したようだ。
ここからは助手席には小浜が座り、地図を片手に道案内をする。
車は町を抜け、南三条大通りから小道に入ると、さっきまでのビル群がうそのように田舎の風景へ変貌をとげた。ひとつ角を曲がるたび、ひとつ田舎になっていく・・・そんなかんじだった。
「いよいよ、涼子さんに会えるんだね」
菜穂は興奮気味だ。
「なんだよ、お前は会ったことないんだろ?」
優斗があきれ顔で横を見る。
「ないけどさ、これからは親しくなるかもしれないもん」
「なんで?」
「・・・もう、いいでしょ!袖振り合うも何かの縁、ってこと」
菜穂にとっては好きな人のお姉さんになるわけだから、言いたいことが分かる私は笑いをかみ殺すのが大変だ。さすが恋する乙女は違うわ。