ガクンと大きく身体がゆれ、私は反射的に飛び起きた。地震!?とあせったが、すぐに現実に引き戻された。

 窓の外には滑走路が流れている。

 どうやら千歳についたらしい。なんてこと!ずっと眠りこけていたなんて。
 スピードが落ち、ゆっくり指定の場所へ動き出したころあいを見て、後ろをふりかえってみたが、小浜たちの席は見えなかった。


 シートベルト着用のランプが消えると、乗客たちが荷物を降ろしだす。そして我先とまだ停まってもいないのに通路に並びだした。

 私も、そのまま座っていればいいものを、隣の客が降りたそうなそぶりを見せるのに負け通路に並んだ。

 ようやく飛行機から吐き出されると、そのまま流れるように人が歩き出す。空港との連結通路を抜けたところで人波から抜け出し、みんなが来るのを待つことにした。

 楽しそうに笑いながら進む家族や、恋人たち。
 人探しにきたのなんて私たちくらいのもんだろうな。