涼子が抱える闇を、私のような年下に励まされたくないだろう。じゃあ、じゃあ私は何をしに行くのだろう。札幌まで押しかけるのは、単なる思い上がりなのではないだろうか・・・。

 不安がどんどん押し寄せてくる。

 なんだか今さらそんなことに気づくなんて、と思わず笑ってしまう。

 
 ・・・でも、もうどうしようもない。
 あと2時間もすれば確実に私たちは札幌に降り立つのだから。

 目を閉じて、初めて行く札幌を想像する。

 食べ物もおいしく人も優しい、と恵美が教えてくれたっけ。
 それを楽しみにして、余計なことは考えずにおこう。

 そんなことを考えているうちに、私はいつしか眠りについたようだった。