「…麻美さん、お姉ちゃんに似てる」 ふいに、香奈が言った。 フェンスに腕を乗せて、そこに顔を寝かせる。 私も同じようにしてから、「…どこらへんが?」と聞いた。 不思議な時間だった。 「どこらへんが、っていうか…全部。見た目も、雰囲気も、特に…」 声。 香奈は思い出したように、そう言った。 「あおい、って呼ぶ声が…よく似てる」